松本零士の「ワダチ」の素晴らしさについて。つーか読んでないなら今すぐKindleでぽちりなさい。それだけ(終了)。
基本情報
作品名:「ワダチ」(スペース開拓者ワダチ、から改題)
作者:松本零士
ジャンル:四畳半→異世界サバイバル
掲載:週刊少年マガジン連載(1973-1974)
単行本:全2巻
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%80%E3%83%81
入手方法
Kindle版で全2巻が買えます。つーか黙ってこれを買って読めばここから先は別に読まなくていいです。600円とかタダみたいなもんですよ。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00PIWTKZQ
https://www.amazon.co.jp/dp/B00PIWTL28
あらすじ
いつもの松本生活系ものの主人公の四畳半の貧乏話から始まって、話がどんどん大きくなって日本人1億人を遠い宇宙の異星に移住させるという「カミヨ計画」に参加する。(第1巻)
異星で多くの美女と行動を共にする異世界サバイバル(第2巻・完結)
なぜこれをいまどきの異世界SFハーレム1クールアニメにしようとしないのか。
「ワダチ」を1クールのアニメにするなら(妄想)
ただの与太話ですので、読まなくていいです。ネタバレもくそもないので未読の方はここでさようなら。
原作のスクショ使ってますけどまあ「引用」の範囲でしょ。権利者から怒られたら秒で「ごめんなさい」して削除しますけど。
まず単行本をベースにサブタイトルを抜きだすと22話になります。
- ワダチは男
- 大怪博士、佐渡酒造
- 窓の外の大荒野
- 最後の大四畳半
- 四畳半消滅
- 海岸居住区
- 食人女族2000人
- 瀬戸内海都市
- 大新世界序曲(ここまでが1巻)
- 地球消滅午前零時
- 新世界への降下
- 大地球紀元1年
- 七難八苦12個の月
- 前夜
- 弱肉強食原始の森
- 衛星船から来た女
- ヒミコ
- 重力波
- 海クジラ
- アンドロイド
- 機械の心
- 轍(完結)
単行本ではちょうど1巻のラストで地球を脱出という大変に素晴らしい構成なんですが、1クールアニメではその必要はないし僕らが見たいのは明らかに異星編のそれも後半であるので、これに従う必要はまったくないです。
全12話とすれば、たぶん地球脱出は3話の終りで十分。
アニメ1話 「大四畳半」
- 基本、主人公とご近所キャラと四畳半の紹介。
- 原作の1話~2話まで。
- ラーメン屋の屋台の話と佐渡酒造との出会い。
- 6万円盗難と自殺した隣室の女性の話は全カット(もともとドン引きされる暗い話だし、全体としてもいらない話)。
- 佐渡酒造のバイトを始めて自転車を埋める所で「なんじゃこりゃ」終わりでちょうどいいんじゃない?

アニメ2話 「大四畳半の消滅」
- いろいろ周囲のものが消えていく不条理な展開。
- 原作の3~7話くらいまで。
- 海岸でサバイバル生活を始めた「なんじゃこりゃ」あたりまででいいと思う。
- 食うに困ったアマゾネス美女軍団の話は後半にも似たような話も出るのでカットも可能なんですが、たいへんに面白いし全体のテーマにも沿っているので入れるなら2話の最後に「つづく」にするか3話冒頭でいいです。
- 「あいつらは日本人女のくせに白人男になびきやがった奴ら」という松本先生のルサンチマン爆発の話でもあるんですが…。

アニメ3話 「さらば地球よ」
- 原作の8~9話まで。
- アマゾネス軍団の話を入れるなら冒頭に入れます。
- 基本、海岸の一行が戦艦で収容されてから原作通りに。
- 尺が足りないようなら瀬戸内海基地での生活を短めにすればいいと思う。四畳半再現とかもなんならなくてもいいです。
- ラストは第1巻ラストの、瀬戸内海基地からロケット4隻が飛び立つシーンでいいんじゃないでしょうか。

こんなところで「つづく」されたら、誰でも即座に2巻ぽちるよね。
アニメ4話 「カミヨ計画」
- 原作10話「地球消滅午前零時」。
- 基本、原作まんまでもいいと思いますが、国連軍との戦車戦とかとても見どころの多いみっしり詰まった話なので、むしろここは「2話に分ける」ほうが良さそう。
- 大丈夫、後半の尺は充分にあります。
- 佐渡酒造の「カミヨ計画」が「日本人ぜんぶの異星への移住」だけでなく「日本人以外の外国人は地球ごと全部滅んでしまえ」という内容も含んでいたというルサンチマン爆発の話。
- そこで「つづく」でいいと思う。

アニメ5話 「佐渡酒造」
- 原作10話「地球消滅午前零時」後半。
- のんびりそのまんま、セリフも全部喋らせて原作をやればいいんじゃないですかね。
- なすすべもない地球側の助命嘆願を問答無用で蹴る佐渡酒造。でもワダチがそれを「阻止」しようという「裏切り」を別に止めたり責めるでもなく運命の成り行きに任せる佐渡酒造。このへんの地球への愛憎混じった感情と、佐渡酒造の最期。ほぼ完璧な話だと思いますよ。

アニメ6話 「大地球」
- 原作11話~12話。
- 大地球に移住してきた1億の日本人の中でも、先行した4隻に乗っていた富裕層や自称・知的エリートたちがあらかた死んでしまってロクデナシだけが残るという大変に爽快な話です(笑)。
- 彼らは後の人のことは別に考えずにいち早く特権を利用して先に新天地を取ろうとしたヤツらでもあったので読者の良心も痛まないのもポイント。

アニメ7話 「前夜」
- 原作13話~14話。
- 大地球での「領土分け取り」レースの準備を四畳半でする話。
- ご近所マヌケな話が大変面白いので、最後の四畳半話として。
- 次回からは、いよいよみんな大好き異星サバイバル編に入ります。

アニメ8話 「弱肉強食原始の森」
- 原作15話~16話。
- 大地球での「領土分け取り」レースの開始。
- みんな大好き異星サバイバル編のスタート。
- ひとのいいワダチは人間には騙され続けて酷い目に遭い続けます。
- あいつらも全部「日本人」なんだよなあ、というのもポイント。
- そして満を持して登場する本作のヒロインのヒミコ。

アニメ9話 「重力波」
- 原作17話~18話。
- いろいろあって、ヒミコがワダチを裏切れなくなる話。
- めんどくさいので原作を読んでください。

アニメ10話 「海クジラ」
- 原作19話~20話。
- 異世界サバイバル編の真骨頂。
- 女は怖い。
- クジラさんかわいい。
- アリさん怖い。
- 女たちとの再会(一瞬だけハーレムアニメ)。
- そして話は終盤へ。

アニメ11話 「ヒミコ」
- 原作20話~21話。
- きみも「さいごまでワダチを裏切らなかった女」ヒミコの最期に号泣するのだ。
- よっぽど下手を打たなければ「名作」になるのがほぼ確の話になると思う。
- ラス前の1話として、ちょうどいいですね。

アニメ12話「轍」
- 基本、原作22話のそのまんまでいいです。
- いくらでも膨らませられる話なので尺にも困らないでしょう。

まとめ
ほーら、ぴったり1クールアニメになる話じゃないですか「ワダチ」。
是非、深夜アニメでやりません?
別に本当にアニメ化した折に、このテキストで何かの権利を主張する気もないので、ぜひ。
ていうか面倒くさいのでもし読んでいても読んでないことにしてください…。
(おしまい)
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