「葬送のフリーレン」第140話「舞踏会」感想(ネタバレ全開)2025/3/19追記

つれづれなるままに。
なお自分は掛け算の順序には少なくともフリーレンではこだわらないので、ここで「ユベラン」と書いている部分を「ランユベです!」と思うひとは勝手に読み替えてください。これはフェルシュタでもヒンフリでも同じですが。

 

総論

作者が全方位的にゾルトラーク(ファンを萌え殺す魔法)を飽和攻撃してきて死屍累々の神回。最高のクリスマスプレゼントを本当にありがとうございます。
いつものユベラン厨が悶死するくらいなら想定内だったのですが…。

 

扉絵

まず「正装のフリーレン。」で軽いジャブ。編集、いい仕事してます。

 

当日の打ち合わせ

ゼーリエを含めた作戦会議。「部外者」のフリーレンも同席。
帝都に入ったゼーリエが、ファルシュの護衛も断って事前の打ち合わせに顔を出さなかったのは、ゼーリエはフリーレンと顔を会わせにくいと思っていたからなのかな…とか思っていたんですが、それは多分間違いではなかったかもしれないにせよそれどころではない展開が待ってました。

 

ユベラン遊撃隊

ユーベル「どれだけ暴れていいの?」
ゼーリエ「好きなだけ良いぞ。」
ラント「良いわけないでしょ。」
はただの笑える小ネタのギャグ扱いでいいでしょうけど、実はこれも「ユーベルが好きなだけ暴れてもラントが御するよね」という「手綱」につながる会話ではあったわけですが。
いずれにせよ、問題はこのあと。

 

相性が悪い

「明らかに相性が悪い。」
全国のユベラン厨が「今更なに言ってんですかラント君。どう見てもユーベルとの相性はバッチリじゃないですか」と全力でツッコんだセリフ。
ていうか126話でラント君はとりかえしのつかない告白をユーベルにしていた自覚がないんでしょうか。いまさらユーベルから逃げられると思っているのでしょうか。

とりかえしのつかない告白

まあゼーリエは
「だが他の奴が迎えに言っていたら、お前は今回の任務を受けたのか?」
「私はお前たちの相性が悪いとは考えていない」
なんですけどね。ええ、皆さんご存じのようにゼーリエの直観はいつも正しいんですよ。たとえユーベルにラント勧誘を命じたときの態度があんな風でも。

あんな風(さすがにこれはただのギャグ駒だろ…)

 

その話は聞きたくない

ゼーリエすら黙ってしまった、ラントの強い拒絶。
ゼーリエが知ってる過去エピだというのも重要でしょうね。
帝国絡みで両親をフラーゼに殺されたということなんでしょうけど。
そのときに幼いラントと一緒のラントのお婆ちゃんが襲われていながら難を逃れているのがわずかに残る謎。
一級魔法使いの第3次試験の面接で「お前、ふざけるなよ」と言いつつゼーリエがラントを合格させたのは、ラントの才によるところが大きいでしょうけどこのへんの事情を知っていたからなのかもしれません。

 

手綱

全国のユベラン厨が一撃で射抜かれて即死した140話での最大のポイント。
暴れ馬のユーベルの手綱をつかんで御することができるのはラント君だけ!というゼーリエ様の見立て。
ええ、もちろんゼーリエの直観はいつも正しいんですが。

ちなみにここで
ラント「どこにあるの、それ。」
ユーベル「捨てちゃったかも。」
というのも特にユーベル激カワなポイント。

これはユーベルとしては「まだ捨ててないよね」という意味でもあって、つまりユーベルはラントに「もっと自分を強引に引き回してくれてもいいんだけどな」という意味であると解釈できるわけですね。ユーベルは127話でユベラン勢が発狂したラントの壁ドンを受け入れた女であることもポイント。

あるいはユーベルからの「別に手綱なんてなくたって」の意味かもしれませんね。乗り手を振り落とさない程度に暴れるのも暴れ馬の務め。

ちなみに、こいつらこういう風にすっとぼけてるけど実は傍目は結構その通りに動いているというのもユベラン勢の萌え死にポイントなんですけどね。あくまでも素直ではないのがこのカプでああもう!

131話より(単行本14巻はよ)

 

シュタルクとザイン

正直なところ、この2人の正装というサービスまで来るとは思いませんでしたよ…。ファンはぞんぶんに堪能してください。
まあ、ザインは戦士ゴリラの話をするのかなと思ったら綺麗なお姉さんの話だったというギャグで落とすわけですが。

ちなみに深読みが好きな自分は、影なる戦士の「綺麗なお姉さん」であるロレ(シスター)が今回「1回休み」をしているのは、ここではザインとは顔を会わせない(今回の件が落ち着いてから会わせる)ということかなと思いました。

 

女子部の部屋

「フェルンのコルセット!」(フェルン、もしかして太ってるの気にしてるのかな…)
「初登場のゼンゼのドレス姿!」(かわいい)
「ていうかゼーリエのドレス姿!」(正直、VIPのゼーリエは礼装でなく「いつものかっこ」で出席するのかなと思ってたんですが…)
「もちろんフリーレンもドレス!」(かわいい)

ファンは漏れなく悶死できるポイント。

 

フリーレンの髪を結ぼうとするゼーリエ

密度の濃い今回で4ページも使っているむちゃくちゃ重要な会話。
まあ「死ね」はギャグ扱いでいいと思うんですけど。
あくまでもフリーレンの髪を結びたかったゼーリエと、あくまでも拒絶する不機嫌そうなフリーレン。
正直「ゼーリエさま可哀想…」と思えるくらいににべなく拒絶するフリーレンなんですが、このへんの会話で「最近のフリーレンが常にギスギスして不機嫌なのは、自分にはどうにもならない所で話が進んでいて自分の役割と居場所を発見できないからかな」とか思っているのですが、このへんはあんまり短くまとめても仕方がないので引き続き注視。

 

ゼンゼの髪を結ぶゼーリエ

フリーレンから断られたからじゃないでしょうけど、強引めにゼンゼの髪を結んであげつつ、自分の思いを語るゼーリエ。
「各自の一級魔法使いの報酬は何だったのか」という小さいエピソードの回想を含めて話が進むのですが、トータルでは6ページも使ったシーン。140話のメインテーマだと言って良いでしょう。
永遠に近い生命を持つゼーリエが短命の人間である自分の弟子たちへの思いを語るシーンは、過去のエピソードでのフランメやレルネンへのそれを含めて心に染みる名作になりやすいのですが、今回もそのパターンですね。
あまりくどくど述べる気はないので、ぜひ本編をご堪能ください。
まあ、それはそれとしてユベラン厨は「ラントとユーベルへの報酬」のところで漏れなく胸を締め付けられますし、それはそれとして自分は「まだゼンゼリというカプの可能性があったのか!見抜けなかったこの眼をしても!」という気持ちもあるのですが。

 

レルネンが出禁

今回の巨大なギャグと伏線。
いったい宮殿でなにをやったんだ50年以上前のレルネン…。

普通に帝都から遠ざけられたデンケンとグリュック卿に会いにヴァイゼに行ってますので「心当たり」とは何だろうという話ですね。
まあフラーゼ絡みの話だとは思うのですが。

(2025/1/8追記)ちなみに先日「年表」を作っていて「もしかして若い頃のレルネンはゾルトラークの解析研究に携わっていて、その実験のときにうっかり宮殿大爆破でもやらかしたのではという仮説を思いつきましたのでご査収ください。

ヒンメルの死の50年前から死の年齢までの年表(作成中)。

ちなみに「出禁」という文字を見るまでは、レルネンの失脚はもうちょっと格好良い政治的な理由があるのかなと想像していたんですけどね…。

82話より

ちなみに「いったい昔に何をやらかしたんだお前」という話だと、これはレルネンは関わっていなさそうなのですが「ゼンゼが過去に魔導特務隊の連中とやりあってボコボコにして恨まれているらしい」というのを覚えておくと、次回以降が楽しみになるかもしれません。
まあ、その関連で魔導特務隊が魔法協会の誰かを殺したらしいんですけどね(ていうか、もしかしなくてもラントの両親筋の話なのかなこれは。でもそうだとするとゼンゼってけっこう年齢が…)。

 

ラントへの報酬

「家族の遺体を探す魔法」
ふんふんと読んでいたユベラン勢の前に唐突に「うわあ!」で出てきた話。
ラントの両親は誰かに殺されていたとは思ったけど、遺体も見つからないって、何それ…。

 

ユーベルへの報酬

ユーベルも同じような境遇なのかよ…。
ラントに先に取られたので「姉貴が見つかる魔法」。
ユーベルの両親も遺体も見つからない状況で殺されたものの、ユーベルの姉は生死も含めて不明(生きてるかも)であることも分かります。

ヤバいねこれ、このへんの思いをぶつけあう「ユベランの泣かせる二次」が描けちゃうわ…。

ちなみに合否判定はユーベルの方がラントより先なので、特権授与の順番は資格取得順とは無関係のようですね。
まあ、同じ魔法を先に取られるとは思わなかったから適当に貰いにいったということだとは思います。

 

フェルンへの報酬

みんな知ってる「お洗濯の魔法」

 

ファルシュへの報酬

「声を自在に変えられる魔法」
動機は「ええ…怖い…」なんですが、あるいはこれは何かの伏線かもしれないなと思いました。
まさかの本当に窮地に陥ってしまったゼーリエに代わって「おとり」になるとか。

 

ゼンゼへの報酬

人を殺した後でも「ぐっすり眠れる魔法」
ちょっと涙腺が緩んだヤツ。
綺麗な衣装を着てるし、衣装のせいかいつもより等身が上がって大人の色気も出ているように見えるし、たぶん140話を読んでゼンゼのファンが爆増したんじゃないかなー。

 

舞踏会がはじまる

ちょっとコマが小さいけど、ユベランは白ベースの正装でユベラン勢は眼福。だいじょうぶこれでご飯3杯はいけます。
(追記)他人の指摘ですが、なるほどこれは「学生服」かー。妄想が捗りますねw

そして他の7人は舞踏会の会場へ。

この流れなら、たぶん魔導特務隊の連中も、制服での警護じゃなくてドレスで舞踏会入りですね。つまりカノーネが女装…じゃなくて女性らしいドレスを着て登場するんですよ!スーツのノイと踊っちゃったりも(たぶん)するんですよ!

影なる戦士の連中がどのように会場入りするかは不明なんですけど、まあターゲットであるゼーリエが会場に居る以上は、全員が招待状を貰って正装で会場入りするのでは…。

待て次号!

 

次号より休載です

あ…。

まあ長期休載とかいう話ではなく、たぶん「単行本14巻の作業」のためだと思うし、年末年始をはさんで何週間かかってそれの終わりが読めないからこういう書き方なのだとは思います。
まあ、期待と妄想をふくらませつつ、141話を待つしかないですね…。

14巻の発売日が2025/3/18(火)とアナウンスされましたので、そういうことなら、たぶん中途半端に再開するよりは、2025/3/12か2025/3/19に発売のサンデーで連載再開(表紙と巻頭カラーも期待)になるのかなあと思ってます。たぶんその頃にはアニメ2期の情報ももう少しは出せるのでしょうし。
140話で、2か月我慢するだけのネタはたっぷり頂けたので、お待ちしたいですね。

(2025/3/19追記)そういえば「14巻合わせで連載再開」なかったですね…。まあ過去のデータを調べたら3か月以上休載していたことも何度もあったので…。

(おしまい)


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です