「葬送のフリーレン」のアニメ演出部分のメモ(第2期)

第2期についても、第1期と同様、アニメ独自の演出などをやっている部分については、気がついたものがあり次第、メモを残していこうと思います。

1期を含めた葬フリのアニメ全般に言えることですが、あまり違和感が仕事をしていないので、普通に見るとそのまま通してしまって、原作を片手につぶさに比較でもしないと見逃してしまうことも、しばしばあります。

あと、それほど演出意図を語るほどでもないかなな、自然で小さなカット単位の追加とか細かいセリフなどは割ときりがないので言及は割愛しています。

  

チェックポイント

引用画像はクリックで拡大されます。今後も随時追加していく予定です。

原作アニメ原作コマアニメ画面コメント
7巻29Aこれは原作では1枚絵の、オイサーストを後にするシーンだと思いますが、アニメではアニメ28話のラストに直接つながる、29話アバンまるまるの馬車で運ばれたりのアニオリになっています。
6129Aただの尺合わせの可能性もありますが、シュタルクが魚釣りに失敗して、ちっさい1匹だけしか釣って帰れなかった一連のネタが追加。
フェルンが準備している食材の植物の素性もよく分かりません。
毒極竜の襲撃は原作通りですが、フリーレンのセリフ「戦ったら死ぬよ」が、

フリ「また毒で死ぬよ」
シュタ「いや死んでねーし!」
というクスリとくる漫才&1期の毒蛇ネタを思い出させるセリフになっています。

なおしばらく先の帝国編のシュタルクは、即死級の猛毒でも死なずに治療を受けたらすぐ動けるバケモノに成長してアイゼン師匠に近づいています。
勇者パーティーが竜から逃げる回想シーンで、アニメ2期PV第1弾から紹介されていたカットです。「なんだかスゴイアクションで会話もあるシーンだけど、こりゃ原作のどれだ?まさか原作ではたった1駒のコレなのか?」と思わせたものでしたが、蓋を開けたらそのまさかでした。

まあ、原作ではアイゼンが白目をむいていないしハイターもアイゼンをおんぶ紐を使っていたりするので割と違う部分もあるんですけどね。
あと、フリを俵担ぎするヒンは原作通りですが、アニメだと結構フリが傷を負って出血もしています。
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これはアニメ1期でも同じ指摘をした話ですが、葬フリの原作では、異世界感を出すため私たちの現実の世界の文字が使われている部分は今も存在しないと思いますが、アニメでは看板などで普通に使われています。
「Newtral Harbor」「Weiche」とありますね。

正直「あの世界で現代のアルファベットが使われているのがおかしいという指摘はわかるんだけど、だからってそのために指輪物語みたいに異世界の言語系の創造の手間をかける?」な話であり、何よりそこに手間をかけても話が面白くなるわけでもないので、こういうのは「こまけぇことはいいんだよ!」と無視して使うというアニメの手法で別に構わないと思っております。

(2026/1/30訂正)原作でも看板などで「アルファベット」は使用されていることが判明しましたが、備忘のためこの項目はそのまま残します。
見比べていて「あ、原作とアニメでは斧の置き方が上下逆だ」というのに気がつきました。
これは「正解」がある話かどうかは自分には不明で、あるいは「このほうがすぐ手にとって構えやすい」とか「刃を下にして地面に置いたら刃が痛む」とかいう理由もあり得るかもしれませんが、とりあえず重い刃を上にしてたてかけると「倒れやすいし倒れた所に人が居たら危険」かもしれません。
このフェルンの「おいで」シーン、実はアニメでどういう風に演出するか期待もしていたのですが、割と控えめなロングのシーンのセリフで抑えられていました。
ただの少年漫画のギャグとはいえ、爆乳を強調したフェルンがハグを誘ってくるシーンを夜アニメのレーティング基準で描くと、ちょっとえっちすぎるという判断が働いたのかもしれません。
 


おそらくこのカットは今後も「29話の名シーン」として評価されるであろう完全アニオリ
フェルンが宿で寝る前に腕輪を外して置くところで、毒極竜からシュタルクにかつがれて逃げている際に怖くて腕輪を握りしめていたときのことを思い出して微笑むというシュタフェル垂涎のカット。もうつきあっちゃえよ!(つきあってます)
バイバイのシーンで、3人に手を振ってるのがヴィアベルだけでなくエーレも振っています。かわいい。シャルフはどうでもいいですけど。

ここでは、シャルフが3人に海路の検討を訊く出番もありますけどね。
6330A南の勇者がシュラハトと相打ちの過去シーン、原作でも人形劇はあったのですが、アニメではシーン全部を人形劇で表現。なおこれは「実際に人形を作ってそれを操演させたうえで、その動画をもとに作画した(ロトスコープ?)ことが判明しました。
代わりに、ということでもないでしょうけど、南の勇者とシュラハトとの実際のバトルがあったという描写は、フリーレンと南の勇者との会話の流れでの回想シーンとして表現。

南の勇者からの言伝をフリーレンがヒンメルに伝える所で、ヒンメルがそれを聞いて考えこむカットを追加(セリフなし)。基本アニオリ。フリーレンの南の勇者との過去のやりとりは原作でも8ページに及ぶ名シーンで、アニメでは少しフリーレンのセリフを足したりヒンメルと出会う部分の順序を入れ替えたりと実は割と手を入れているのですが、あまり違和感が仕事をしていないので並べて比較しないと分からない自然な造りになっています。
報酬を貰うのがフリーレンでなくフェルンになり、シュタルクがガキと遊んでいるのは良いとして、その間はフリーレンが南の勇者との回想に専念しています。お笑い要素と言える「むふー」をカットしているのもポイントで、アニメでは尺合わせに何かを足すというだけでなく話の雰囲気重視で必要なら原作のネタ削除も厭わないことが伺えます。
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剣の魔族の誘いのまま、フェルンが祈り始めたカットを追加。戦闘後にも追加シーンあり。

原作ではほんの4駒くらいだった剣の魔族とのバトルが、大変に見ごたえのある長いバトルシーンになりました。とりわけ防御を破られたフェルンあやうしの所でシュタルクが守りに入るという部分は、全シュタフェル厨歓喜の名カットと言えます。
戦闘後に、村人を埋葬するシーンを追加。フェルンが祈り始めたので攻撃したというセリフと、「人は祈りに入るときに目を閉じるから」というやりとりが追加。
伯爵家を出る一行が馬車で送られるシーンと、馬車の中でのかなり長いセリフのやりとりが追加。なぜそんな厄介な宝剣を手放さないのかとか、前回の回収の時は酷かったとかいう重めのネタが色々。もしかしたら尺合わせの要素が大きいのかもしれませんが、割とアニオリ臭が強いです。内容的に外していないとは思います。
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エトヴァス山頂への同じ道をフリーレンは勇者パーティーで歩んだという描写は原作にもありましたが、ハイターをヒンメルが押し上げるのではなく上から引っ張り上げています。このほうがヒンメルとハイターとの会話(アニオリ)を成立させやすいとは思います。
エトヴァス山頂がヒュドラ(でしょうね)の縄張りであるという描写に加え、ギリシャ神話のヒュドラの設定「同時に首を全部切り落とさないと新たな首が生えてくる」を下敷きに「いっぺんに全部落とす」という作戦としてシュタルクが囮にされています。
足湯の後で汚れたという描写のため、山頂から崖を降りるときに一行が足を滑らせたというシーン追加。
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フェルンの部屋の前で入ろうかどうか悩むシュタルクをフリーレンが発見するというアニオリ。ここでのポイントはこの世界には風呂上がりの棒アイスがあるということですね。原作でも「ふわふわのかき氷」を出す魔法が出てくるので、世界観的にも無問題。


癇癪を起こしたフリーレンが三日三晩泣き喚いたという原作のギャグを丁寧に拾って、本当に夜通しで泣いている(そして立ち続ける3人)カットを追加。ここのギャグの崩し顔はちょっと凄いですね。

フリーレンとシュタルクとの街の下見は、ボードゲームに興じる子供たちなど、いろいろ盛大にネタを追加しています。この街の屋台には中華の点心、クレープまであります。原作でもフルーツパフェやお菓子が盛大に出てくるので世界観的にも無問題。
フリーレンのアニメでは割と普通ですが、原作での話の間に入れる小ネタのカットも拾います。


過去のフリーレンとヒンメルとの「デート」話。「気心の知れた異性と2人きりで出かけたら、それはデートになる」という独自解釈。アニオリとはいえ今後のヒンフリ妄想の上では外せない所で、31話の名シーンに数えていいでしょうか。こういう男女の機微を教えてくれたのは、もちろんフランメ先生です。

ここはPVでも紹介されていたアニオリ。明日のデートを控えて、眠れないフェルン。31話はここで「つづく」。
6632Aデートの朝に細かく身支度をするフェルン(アニオリ)。尺合わせの都合もあるでしょうけど、贅沢にアニオリ部分を追加してくれるの、いいですね。
6732Aフェルンと歩くシュタルクが、町中でのカップルを気にするカットを追加。気がつくのが遅い。
話題のない2人がフリーレンの話をする…のは原作通りですが、床で寝ているのがベッドの上になったのはいいとして、買った魔道具に「買っちゃった」のアレがちゃっかり追加されているのがポイント。

アクセサリー露店の「カップル割引」をシュタルクがスルーするのは原作通りですが、二人が去った後で別のカップルがそれを買っていくのをフェルンがえも言われぬ表情で眺めるカットをアニオリで追加。ああもうシュタルクのバカ!小学生
2人が大きくて丸い何かを食べるのは原作通りですが、これが肉まんであることが特定。先週の中華屋台はこの伏線だったか! なお原作でのベンチがテーブルに変更されています。
肉まんを買ったあとで、フェルンが転びかけるのをシュタルクが腕をつかんで助けた…のはいいとして、この後の「確かにその靴、歩きにくそうだな」で済ませたシュタルクには、デートで気合を入れてハイヒールを履いて苦労した経験のある全女子が激怒案件だよなと思いました。とことん気が回らないシュタルクというのが今回のテーマではあるのですが。
2人が食べているものはおそらく原作通りなのですが、フェルンがでかい肉まんの食後のデザートで三段重ねのホットケーキを丸ごと食べるというコメダ珈琲感は、その…体重が気になるお年頃なのでは…。
眺めのいい高台で夕暮れに2人が本音を話したあと(ここは原作通りの名セリフ)で、雲が「さっき食べた肉まんです」というフェルン。アニオリですが、原作第26話での「こいつガキなんだ…」と対になるカットとも言え、フェルンも歩み寄ったという解釈も可能かも…。

かつてヒンメルと一緒に2人で猫探しをしたときのフリーレンの回想。一応完全アニオリではあるものの、ヒンメルの「僕は君と2人で出かけられて楽しかった」のセリフは前回の「気心の知れた異性と2人きりで出かけたら、それはデートになる」というフランメの教えと合わせ、これはもうヒンフリ厨なら公式認定して良いのではないのではないかというくらいのヒンメルの愛の溢れるシーンですね。
6832B見た目より一杯入る都合の良いフリーレンの鞄。「便利でしょ」どころではなく四次元ポケットと同レベルの性能。こういうのは「パーティーが冒険で持ち歩く荷物の内訳や重量とかを真面目に考え始めても、設定が面倒くさくなるだけで話が面白くなるわけでもないのでスルーするのが古来からの原則。いちおう始祖はテーブルトークRPGの開祖「ダンジョンズ&ドラゴンズ」のアイテムBag of Holdingかな?

そもそも普段から、シュタルクは常に斧を持っているものの、魔法使いは杖や魔導書を携帯せず必要に応じて「しゅっ」と何もない所から出したりしているので、これはもう「魔法使いとはそういうものだ」と思って追及しないのが吉だと思います。

北部高原で出現する謎の巨大クリーチャー。原作と同じデザインですが、身体のあちこちがまだらであることからの連想からか、地面が盛り上がって地中からぞぞぞと出てくるという描写が追加。敵意があるかどうかもよく分かりません。なんというか、たっぷり尺を使ってこういう設定を追加できるのってアニメ制作として楽しそうではありますね。

北部高原で出現する謎の蛇クリーチャー。原作と同じデザインですが、眼が多数という連想からか、眼が光って催眠能力を出すという描写が追加。フリーレンとフェルンは存在を知っていたらしく即座に目を覆うものの、シュタルクがまんまとやられてしまうという描写。なんというか、たっぷり尺を使って(略)
北部高原で出現する謎の飛行クリーチャー。原作と同じデザインですが、サイズはだいぶ小ぶりに。蝙蝠の連想からか、一行が居を構えた洞穴の天井から出現するという描写が追加。なんというか、たっぷり尺を使って(略)

森の中を進む一行の前から暴れ馬というアニオリ。今回の討伐対象である魔物が、ちょうど別の旅人を殺して食べていたと思しき描写を追加。


今回のメインバトルの魔物、原作では5コマほどであるもののアニメではたっぷり尺を使っているという最早いつものヤツ。

ただし今回のポイントは、フリーレンは単独で飛んだうえで飛んだ魔物の攻撃を受けきれずに後退し、フェルンも単独で防御をして跳ね飛ばされてシュタルクに助けて貰ったり、シュタルクが背中に組みついたもののフェルンはシュタルクに当たりそうで狙いをあたふた定められなかったり、フリーレンがシュタルクが組みついて居るのも構わず至近距離でぶっぱなした危険行為をからくもフェルンが防御魔法で防いで何とか倒せたという、いかにも危なっかしい連携の悪さを絵だけで表現できているあたりですね。マジでこのアニメ、クオリティ高いな…。

敵を倒したあとのクールダウンタイムで、「故郷」のキーワードで兄シュトルツのことを思い出すシュタルク(アニオリ)。「えっ?ここでシュトルツ?」と一瞬思わせられるものの、実はコレ原作に準拠している内容なんですよね…。

もっとも公式の話によれば、葬送のフリーレンでは本編のコンテまでは山田鐘人せんせいが描いているらしいのですが、扉絵については作画のアベツカサ先生が本編の内容から好きに考えて描いて出したラフを山田鐘人先生が承認するというスタイルらしいので、ここでシュトルツまで出したというのはアベツカサ先生の着想かもしれません。

いずれにせよマジでこのアニメ、原作の咀嚼クオリティ高いな…。
先に進む際にフリの「今後はパーティーとしての連携をもっと意識していかないとダメ」というセリフを追加して、戦闘での連携の悪さの演出の回収。
まあ心配しなくても、原作では今後は3人の連携はどんどん取れて行くわけですけどね。

最後を脱力ギャグで落として終わるのは原作通りです。
6933A原作漫画の碑文は読める状態ではありませんが、アニメの場合には文字が読める状態で表示されたため、さっそくこの「古エルフ語」の内容を解読した方が出ました(内容にご興味がある方は検索すればたぶん発見できると思います)。まあ、アニメでのお遊びと言って良いでしょう。原作の世界設定とは無関係でよろしいかと。
原作でも英語のアルファベットが使われてはいるのですが、皇帝酒を配っている所ででかい「BEER」樽が…。
アニメ33話は細かい所を含めてほとんど「原作69-70話の通り」と言って良い内容で楽しく仕上げているので、あんまりチェックしたいポイントがありません。
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ノルム商会領に入るときの入口チェックで、フェルンと一緒に入ったフリーレンの手配書が、冊子からカウンター下の張り紙に変更。まあ、80年たったら冊子ではボロボロになっているかも…ということなのかも。
あとアイゼンの手配書も貼られています。まあ勇者パーティーの人間の2人は80年たったら死んでいるだろうけど…ということでしょう。
今回の話の見どころは「フリーレンのへっぽこ振り」であるわけですが、フェルンがフリーレンをゆさゆさ揺らしながら問い詰めることで、へっぽこ感がマシマシになっています。
今回の話は、基本、原作の筋や台詞はいじらずにそのまま丁寧に映像化しているわけですが、過去の勇者パーティーが借金をしたいきさつもセリフだけでなく映像化されました。
フリーレンの銀鉱探し魔法。あるいは尺合わせの都合なのかもしれませんが、原作では1駒だけで別に本筋に関係あるわけでもないこの魔法に、滅茶苦茶手をかけてます。長さもさることながら、BGMも荘厳な「Frieren The Slayer」。この曲は1期ではストーリーのここぞという時の2回(*)だけ使われたんですよね…。

*アウラ戦での「千年生きた魔法使いだ」と、第1次試験でゼーリエの結界を破ったとき
フリーレンのアニメ化では、原作の単行本の穴埋め冗談も映像化することも珍しくないのですが、このカットは映像化されませんでした。すこし残念。まあ話の流れ的に、入れにくかったのかもしれません。
7134Aそして一週間休んでから、いよいよ基本どシリアスの「神技のレヴォルテ編」に突入します。楽しみですねぇ。上田麗奈が声をあてる魔性の女メトーデの黒衣装に心を奪われるオタクが続出するのかな…。
7234Bアニメ1期ではあまり見せ場がなく「愛想の悪いおっさん」という印象だけが強かったゲナウですが、2期ではたぶん普通にファンが増えるんだろうなー。心から楽しみです。

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